先日、社内 Slack にこんなことを書きました。
「xx の対応どうすれば良いか、AI に相談して方針決められるの本当にありがたい。少し前だとめっちゃググったり、専門家に相談したりしないと決めきれなかったと思う」
自分が明るくない分野だけど、枯れたベストプラクティスがある技術的な調べごとにおいて、AI の存在が意思決定のハードルを大きく下げてくれていることを実感した瞬間でした。
とはいえ、AI の回答を鵜呑みにするのは危険です。そこで私が採用しているのが、3つの AI に同じ質問をして、満場一致なら採用するというアプローチです。
エヴァンゲリオンに登場する「MAGI システム」は、3つのスーパーコンピュータ(MELCHIOR、BALTHASAR、CASPAR)による合議制で意思決定を行います。私のアプローチはこれにヒントを得ています。
実際の MAGI システムとは異なりますが、3つの AI が同意見で満場一致なら、それは信頼できる情報だろうという判断基準で進めています。
本記事執筆時点で、著者は以下の3つを「3 AIs」と定義しています。
| プロバイダー | サービス名 |
|---|---|
| Anthropic | Claude |
| Gemini | |
| OpenAI | ChatGPT |
これらは現時点で最も広く使われている主要な AI サービスであり、それぞれ異なる学習データと設計思想を持っています。
3つという数には意味があります。
多様性の確保: 異なるプロバイダーの AI は、異なる学習データと設計思想を持っています。1つの AI だけでは気づけないバイアスや誤りを、複数の視点でカバーできます。
合議制の最小単位: 2つだと意見が割れたときに判断できません。3つあれば、少なくとも多数決が可能です。
現実的なコスト: 4つ以上に増やすと、確認の手間が増えすぎます。3つは「十分な多様性」と「現実的な運用コスト」のバランスが取れた数です。
具体的な運用方法はシンプルです。
意見が割れた場合は、より深掘りして質問したり、公式ドキュメントや専門家の意見を確認したりします。
この手法が特に有効なのは、以下のようなケースです。
逆に、最新の技術や、まだベストプラクティスが確立されていない分野では、AI の回答も割れやすいため、この手法の信頼性は下がります。
3つの AI に個別に質問するのは、正直なところ手間がかかります。同じ質問を3回コピペして、それぞれの回答を見比べて…という作業は地味に面倒です。
そこで活用できるのが Giselle です。
Giselle はノーコードで AI ワークフローを構築できるプラットフォームで、GPT、Claude、Gemini など複数の AI モデルを単一ワークフロー内で組み合わせて活用できるという特徴があります。
つまり、1つの質問を入力するだけで、3つの AI に同時に問い合わせて、その結果を並べて比較できるワークフローを作れます。フローチャートを描くようにノードをドラッグ&ドロップで配置・接続するだけなので、プログラミングの知識も不要です。
私自身、Giselle の開発に携わっていることもあり、このような「複数 AI の合議制」ユースケースは Giselle の強みを活かせる場面だと考えています。
詳しくは Giselle 公式サイト や Giselle ドキュメント をご覧ください。
AI の進化により、技術的な意思決定のハードルは確実に下がっています。しかし、単一の AI に頼るのではなく、複数の AI による「合議制」を採用することで、より信頼性の高い判断ができるようになります。
MAGI システムのように完璧な意思決定機構ではありませんが、「3つの AI が満場一致ならそうなんだろう」という割り切りは、日々の開発における意思決定を効率化してくれています。
以上、MAGI システム的に 3つの AI を活用している、現場からお送りしました。