Gemini CLI のデフォルト能力が高すぎてスキル作成の順番を考え直した

重岡 正 ·  Sat, February 7, 2026

PDF の内容を Excel へ入力するような Ops を実現するために、Gemini CLI 用のスキルを作成してみました。

作成したスキル

スキル機能
pdf-to-textPDF ドキュメントをプレーンテキストに変換
text-to-excelMarkdown テーブルを Excel (.xlsx) 形式に変換

これらを組み合わせれば、PDF → テキスト → Excel という変換パイプラインが実現できます。

しかし、デフォルト能力で十分だった

スキルを作成した後に気づいたのですが、Gemini CLI のデフォルト能力だけで同じことが実現できてしまいます。

添付した PDF ファイルを Excel ファイルへ書き出して!

このワンショットのプロンプトだけで、必要なライブラリをよしなにインストールして、PDF の内容を解析し、Excel ファイルとして出力してくれます。

わざわざスキルを事前に作成する必要がなかったのです。

スキル作成の順番を考え直す

従来の自分の考え方は、プロダクト開発と同じでした。小さな機能(スキル)を作って、それらを組み合わせて大きな Ops を実現するというアプローチです。

ステップ内容
1必要なスキルを設計・作成
2スキルを組み合わせてパイプラインを構築
3パイプラインを使って Ops を実現
4フィードバックを元に改善

しかし、AI のデフォルト能力が高い今、この「部品から組み立てる」発想は非効率です。

DCAP サイクル:AI-native なアプローチ

より良いアプローチは、PDCA ではなく DCAP のサイクルです。

サイクル意味AI 時代の解釈
D (Do)まず実行ゼロベースで実現したいことを Gemini CLI へ依頼する
C (Check)確認デフォルト能力でどこまで実現できたか確認する
A (Act)改善必要に応じてアウトプットを微調整する
P (Plan)計画繰り返し使うならスキル化・標準化する

ポイントは、A (Act) と P (Plan) は必要な場合のみ実行するということです。

  • アウトプットに問題がなければ → そのまま完了(スキル化不要)
  • 微調整が必要なら → A でフィードバックを繰り返す
  • 繰り返し使う Ops なら → P でやり取りのログごとスキル化

なぜ DCAP が良いのか

AI のデフォルト能力が高い今、事前にスキルを作成するのは時間の無駄になりがちです。

従来 (PDCA)AI-native (DCAP)
事前に計画・設計が必要まず AI に任せてみる
想定外の問題で手戻り実際のアウトプットで判断
スキル作成に時間がかかるデフォルト能力で即座に実現
汎用性を意識しすぎる具体的なユースケースから逆算

DCAP サイクルを回すことで、AI のパワーをフル活用しつつ、本当に必要なスキルだけを効率的に作成できます。

スキル化すべきタイミング

では、いつスキル化すべきなのでしょうか。

条件説明
繰り返し実行する同じ Ops を何度も行う場合
微調整が定まったAI との対話で最適なプロンプトが確定した場合
他者と共有したいチームで同じ Ops を使いたい場合
品質を担保したい一定のクオリティを維持したい場合

逆に言えば、1 回限りの Ops であればスキル化は不要です。デフォルト能力だけで十分です。

まとめ

Gemini CLI のデフォルト能力は想像以上に高く、多くの Ops がワンショットのプロンプトで実現できます。

スキルを事前に作成するのではなく、まず AI に依頼してみて、そのアウトプットを確認し、必要であればスキル化する。この DCAP サイクルが AI-native Ops のベストプラクティスだと感じました。

AI の進化とともに、私たちの開発プロセスも変化していく必要がありそうです。

以上、Gemini CLI のデフォルト能力に驚きつつ DCAP サイクルを提唱してみた、現場からお送りしました。