Colima + Docker CLI 環境構築ガイド(macOS)

重岡 正 ·  Tue, January 13, 2026

Colima + Docker CLI の環境構築(macOS 版)についてご紹介します。

背景

macOS で Docker を使う場合、多くの方が Docker Desktop を利用していると思います。しかし、2021 年の Docker Desktop ライセンス変更 により、従業員 250 人以上または年間売上 1,000 万ドル以上の企業での利用には有料サブスクリプションが必要になりました。

そこで注目されているのが Colima です。Colima を使えば、Docker Desktop なしで Docker CLI を利用できます。

Colima とは

Colima は、macOS(および Linux)向けの軽量なコンテナランタイムです。名前は Container on Lima の略で、Lima(Linux virtual machines)をベースにしています。

特徴

  • オープンソース(MIT ライセンス)
  • 軽量 - 最小限のセットアップで動作
  • Docker CLI 互換 - 既存のワークフローをそのまま利用可能
  • 複数アーキテクチャ対応 - Intel Mac と Apple Silicon の両方で動作

前提条件

  • macOS(Intel Mac / Apple Silicon 両対応)
  • Homebrew がインストール済み
  • Docker Desktop がインストールされている場合はアンインストールまたは停止

インストール手順

1. Colima のインストール

Homebrew を使って Colima をインストールします。

brew install colima

2. Docker CLI のインストール

Docker Desktop をアンインストールした場合、Docker CLI も削除されている可能性があります。Docker CLI を別途インストールします。

brew install docker

3. Docker Compose のインストール(オプション)

Docker Compose を使用する場合は、こちらもインストールします。

brew install docker-compose

Colima の起動

インストールが完了したら、Colima を起動します。

colima start

初回起動時は仮想マシンのイメージをダウンロードするため、少し時間がかかります。

起動が完了すると、Docker CLI が使えるようになります。

docker ps

エラーなく実行できれば、セットアップ完了です。動作確認として hello-world イメージを実行してみましょう。

docker run hello-world

「Hello from Docker!」というメッセージが表示されれば、正常に動作しています。

基本的な使い方

Colima の起動・停止

# 起動
colima start
 
# 停止
colima stop
 
# 再起動
colima restart
 
# ステータス確認
colima status

リソースの設定

デフォルトでは、Colima は 2 CPU、2GB メモリ、100GB ディスクで起動します。リソースを変更する場合は、起動時にオプションを指定します。

# CPU 4コア、メモリ 8GB、ディスク 200GB で起動
colima start --cpu 4 --memory 8 --disk 200

既存の Colima インスタンスのリソースを変更する場合は、一度削除してから再作成します。

colima delete
colima start --cpu 4 --memory 8 --disk 200

Apple Silicon での x86_64 エミュレーション

Apple Silicon Mac で x86_64 イメージを実行する場合は、Rosetta 2 を使用したエミュレーションが可能です。

colima start --arch x86_64

または、デフォルトの aarch64 で起動し、Docker の --platform オプションを使用することもできます。

docker run --platform linux/amd64 your-image

Docker Compose の利用

Docker Compose も問題なく動作します。

# docker-compose.yml があるディレクトリで
docker compose up -d

複数環境の管理

Colima は複数のプロファイルをサポートしており、用途に応じて環境を切り替えられます。

# 開発用環境を作成
colima start --profile dev --cpu 4 --memory 8
 
# テスト用環境を作成
colima start --profile test --cpu 2 --memory 4
 
# プロファイルの一覧
colima list
 
# 特定のプロファイルを停止
colima stop --profile dev

ボリュームマウント

macOS のディレクトリを Docker コンテナにマウントできます。

docker run -v ~/projects:/app alpine ls /app

マウント設定をカスタマイズする場合は、Colima の設定ファイルを編集します。

colima start --edit

トラブルシューティング

Docker CLI が接続できない

Colima が起動しているか確認します。

colima status

起動していない場合は colima start で起動してください。

ディスク容量が不足した

Colima のディスクサイズを拡張するには、一度削除して再作成する必要があります。

colima delete
colima start --disk 200

Docker context の確認

複数の Docker 環境(Docker Desktop と Colima など)を併用している場合、context が正しく設定されているか確認します。

docker context ls
docker context use colima

Docker Desktop との比較

機能ColimaDocker Desktop
ライセンスMIT条件付き有料
GUIなしあり
拡張機能なしあり

Colima は GUI がないため、Docker Desktop の GUI に依存している場合は注意が必要です。ただし、Docker CLI を使った開発ワークフローであれば、ほぼ同じ体験が得られます。

まとめ

Colima を使えば、macOS で Docker Desktop なしに Docker CLI を利用できます。

  • インストールは Homebrew で簡単 - brew install colima docker
  • 起動も簡単 - colima start
  • Docker CLI 互換 - 既存のワークフローをそのまま移行可能

Docker Desktop のライセンスが気になる方や、より軽量な環境を求める方には、Colima は良い選択肢です。

以上、Colima + Docker CLI の環境構築について、現場からお送りしました。

参考情報