プロダクト開発において、新機能のリリースや改善は日々行われます。しかし、その価値をユーザーに適切に伝えられなければ、せっかくの努力も水の泡です。その最も重要な接点の一つが「リリースノート(Changelog)」です。
今回、私たちは docs.giselles.ai のリリースノートを継続的に作成するにあたり、世界中の優れたプロダクトがどのように変更履歴を伝えているのかを徹底的に調査しました。
この記事では、その過程で私たちが特に感銘を受け、参考にしたChangelogサイトをご紹介し、そこから得られた「良いリリースノートとは何か」という学びを共有します。
なぜリリースノートにこだわるのか?
リリースノートは、単なる変更点の記録ではありません。
- ユーザーとのコミュニケーション: プロダクトがアクティブに開発され、進化していることを示す最も直接的な証拠です。
- 価値の伝達: 新機能が「何ができるか」だけでなく、「なぜ便利なのか」という価値を伝える場です。
- 信頼の構築: 修正されたバグや改善点を正直に伝えることで、ユーザーとの信頼関係を深めます。
良いリリースノートは、それ自体がプロダクトの魅力を高めるコンテンツになり得ると私たちは考えました。
参考にしたChangelogサイト
私たちがベンチマークとしたサイトは多岐にわたりますが、特にインスピレーションを受けたサイトをいくつかのカテゴリに分けてご紹介します。
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ja:
1. UI/UXとデザインが秀逸なサイト
見た目の美しさや体験の心地よさは、ユーザーが内容に興味を持つための重要な要素です。
- Linear: タイムライン形式でプロダクトの進化を時系列に追体験できるUIは圧巻です。各項目が簡潔で、モーダルで詳細を確認できる設計も素晴らしいです。
- Figma: グリッドレイアウトで視覚的に変更点を把握しやすく、GIFアニメーションを効果的に使って新機能を直感的に伝えています。
- Raycast: シンプルながらも洗練されたデザイン。変更の種類(New, Improved, Fixed)がタグで色分けされており、一目で変更の概要を掴めます。
これらのサイトからは、「読ませる」のではなく「見せる」工夫の重要性を学びました。
2. 開発者体験(DX)を追求したサイト
開発者向けツールでは、情報の正確性と網羅性が求められます。
- Vercel: What’s NewとChangelogが分かれており、大きな発表と日々の細かい更新を切り分けて伝えています。情報の粒度をコントロールする良い例です。
- Supabase: 週次で更新がまとめられており、非常にスピーディ。GitHubのPull Requestへのリンクが貼られていることも多く、透明性の高さがうかがえます。
- GitHub: まさに開発者のためのChangelog。タグによるフィルタリング機能が強力で、自分に関係のある変更だけを効率的に追うことができます。
これらのサイトからは、情報の分類、透明性、そして読者が求める詳細情報へすぐにアクセスできる導線設計のヒントを得ました。
3. シンプルさと多言語対応に優れたサイト
プロダクトがグローバルに展開する場合、言語の壁は無視できません。
- Notion: 非常にシンプルで、誰が読んでも理解できる平易な言葉で書かれています。日本語版も自然な表現でローカライズされており、お手本になります。
- Cursor: Notionと同様にシンプルですが、新機能のメリットが端的に表現されています。多言語対応もURLのパスを切り替えるだけでシームレスです。
これらのサイトは、専門用語を避け、機能がもたらす「価値」を伝えることの重要性を再認識させてくれました。
私たちが giselles.ai のリリースノートで目指したこと
上記の調査と分析を経て、私たちは giselles.ai のリリースノートで以下の点を実現することを目指しました。
- 明確さと簡潔さ: 誰が読んでも理解できるよう、専門用語を避け、一文を短くまとめます。
- 価値の明示: 「何が変わったか(What)」だけでなく、「それによって何が嬉しくなるか(Why)」を伝えることを意識します。
- 視覚的なわかりやすさ: 必要に応じて画像やGIFを使い、変更点を直感的に理解できるようにします。
- 一貫性と継続性: 定期的な更新を約束し、フォーマットを統一することで、ユーザーが安心して読める信頼性の高い情報源となります。
リリースノートは一度作って終わりではありません。プロダクトと共に進化し続ける、生き物のようなドキュメントです。これからもユーザーの皆さんと対話するように、改善を続けていきたいと思っています。
皆さんが参考にしている、お気に入りのリリースノートはありますか?ぜひ教えてください。
以上、グローバル展開を見据えた英語リリースノート作成で参考にしたChangelogサイトまとめ、現場からお送りしました。